解雇
解雇とは、使用者の一方的な意思表示による労働関係の終了をいいます。
解雇の種類
1.普通解雇 ・・・・ 勤務成績不良等を理由とする
2.整理解雇 ・・・・ 雇業縮小等にともうなう
3.懲戒解雇 ・・・・ 労働者の職場規律違反、非行等を理由とする。
1.解雇のルール
(1)ルールの明文化
「解雇は、客観的に合理的な理由を欠き、社会通念上相当であると、認められない場合は、その権利を濫用したものとして、無効とする。」労働基準法第18条の2)として、解雇に関する判断を一般的ルールとして法文上明確にされています。
解雇が無効か否かの判断は、従来と同様、裁判所で判断されることになりました。
(2)整理解雇の4要件
会社が経営不振等を理由に行う整理解雇の場合については、判例によって「整理解雇の4要件」が示されています。
@人員整理の必要性
会社が人員整理をしなければならないほど、経営上やむを得ない事情があること。
A解雇を回避するための努力
配置転換、出向、希望退職の募集等の努力をしてもなお人員整理以外に方法がないこと。
B人選の妥協性
解雇の対象者を選定する基準が合理的で、かつ、その適用が公平になされていること。
C適正な手続き
労働者側と十分に協議し、理解と協力を求める等誠意ある対応をしていること。
が必要であり、これらの要件へ該当性の有無、程度を総合的に考慮して判断されるべきであるとする裁判例があります。
2.解雇についての法令上の制限
解雇については様々な法律で解雇を制限されています。
(1)労働基準法上の制限
イ.業務上の傷病による休業期間中等の解雇制限
労働者が業務上負傷し、又は疾病にかかり療養のため休業している期間及びその後30日間は解雇することは出来ません。(労基法第19条)
ただし、労基法上の療養補償を受けている労働者が療養開始後3年を経過しても負傷又は疾病が治らない場合においては、3年を経過した日において、労働者災害補償保険の傷病補償年金を受けている場合、又は同日後において傷病補償年金を受けることとなった場合は、解雇することができます。
このほかに、天災事変その他やむを得ない事由で、事業の継続が不可能となった場合には、所轄労働基準監督署長の認定を受けて解雇することができます。
天災事変 ・・・・・・・・・・・・・・ 火災、地震、洪水など不慮の事故。
その他やむを得ない事由 ・・・ 天災事変に準ずる程度の不可抗力かつ突発的な事由をいい、使用者の故意・過失による場合は含まれません。したがって、単に会社の経営不振などの事由は該当しません。
ロ.産前産後の休業期間中等の解雇制限
女性労働者については、産前6週間(多胎妊娠の場合は14週間)、産後8週間の休業期間中とその後30日間は、この女性労働者を解雇することはできません。(労基法第19条)
但し、イの場合と同様に、天災事変その他やむを得ない事由で、事業の継続が不可能となった場合には、所轄労働基準監督署長の認定を受けてこれらの女性労働者を解雇することができます。
ハ.国籍、信条などを理由とする解雇の制限
労働者の国籍、信条などを理由として解雇することはできません。(労基法第3条)
ニ.監督機関への申告を理由とする解雇の制限
労働者が事業場の労働基準法、労働安全衛生法違反の事業につき労働基準法監督署などに申告したことを理由として解雇することはできません
労基法第104条)(安衛法第97条)